・インターネット


その匿名性とは  
 インターネットの起こりが軍事開発である。前線基地からの通信が途絶えないように経路がいくつも用意された。それが網の目のように結ばれ、たとえいくつかの線が切れてもどこかでつながっている限り通信が途絶えることがない。つまり通信の双方が1対1で結ばれているのではなく、1対多で結ばれている。そのためどこからその情報が送られてきたか判別しにくい。
 しかし、全くどこからきたかわからないものでもない。受信したメールのプロパティを見ればわかるように、経由してきた中継地点のサーバー名と通信時間は読み取ることができる。それをたどってゆけば発信者の最寄のサーバーまで行き着くことができるのである。
 しかし、Webサーバーの場合、最寄のサーバー名と発信者の環境設定だけが残されている。サーバーに通信ログが残されていれば、接続しているクライアントも特定されるはずである。問題は、通信の秘密という法律によってそのログが公開されていないことである。これが事件にかかわる場合は、警察の権力によって開示を迫ることができると言うのが近年成立した通信傍受法である。
 しかし、一般利用者に公開されることがないので、インターネットは原則匿名性が守られていると言える。
 
mikkoメモ