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三番瀬計画見なおし/埋め立て7分の1以下に/千葉県が今日発表 NHK総合1999年6月9日19時ニュース/視聴メモ 中止になったわけではない。影響を懸念
千葉県は今日、三番瀬のおよそ半分の740haを埋め立てる予定だったものを7分の1以下(100ha)に縮小することを正式に発表。
千葉県中野英昭企業庁長は「人の利用と自然との共生がぎりぎりのところで実現」と。
日本自然保護協会研究担当部長開発法子氏は「縮小すればそれで埋め立てていいということにはならない。100ha埋め立てるのだから環境への影響は大きい」と。
平成5年、千葉県が三番瀬埋め立て下水処理場はや商業用地を作る計画を発表。
千葉県は環境への影響を調査。シギやチドリなど20種類の鳥はえさ場や休む場所がなくなるため大幅に減少すると結論。
干潟や浅瀬37箇所のうち19箇所で埋め立てや港に整備などの開発計画が持ちあがっている。
これに対して貴重な自然を残すべきと反対運動が起こっているが、今まで名古屋の藤前干潟が計画を断念した例があるだけ。
三番瀬計画見なおし/埋め立て7分の1以下に NHK総合1999年6月12日8時30分週刊ニュース/視聴メモ もともと浄化作用のある干潟をつぶして下水浄化施設を作る、もともとある干潟をつぶして人工干潟を作るといういったい何を考えているのだろう。おまけに高速道路を通すという
(三番瀬上空よりヘリコプター中継)

千葉県の市川市、船橋市の沖にある三番瀬(東京ドームが340個も入る大きさ)の半分に当たる740haを埋め立てる予定だったものをその7分の1に縮小。
絶滅の危機にあるコアジサシなど600種類もの生物が確認されている。
この三番瀬を下水処理場にたとえると13万人分のもの水をきれいにしているという千葉県の調査結果もある。
干潟ではアサリなどを捕っている人の影なども見える。
(熊田記者の解説)
当初、740haに商業施設や住宅地、高速道路、大規模港湾施設などを作る予定だった。
今回、下水処理場など公共性の高い施設に絞り込んだ。
高速道路もルートを北側に変更している。
<<その理由として>>
千葉県が調査した結果、野鳥や魚などが大幅に減少、環境への影響が大きいことがわかった。
自然保護団体だけでなく地元の自治体からも保全を求める声が高まったこと。
住宅地や商業地を作ってもなかなか売れないという経済状態の変化もある。
日本の37カ所の干潟の19カ所で開発の計画が持ち上がっている。
2年前諫早湾の干拓事業で湾の半分が閉めきられた。事業を進めた国の姿勢について大きな論議が起きた
名古屋港の藤前干潟を埋めてごみ処分場を作る計画は環境庁の強い意向を受けた形で名古屋市が計画を断念。
三番瀬は、干潟や浅瀬を保全しようという意識の高まりの中で、行政自らが計画を縮小しました。
千葉県はこの縮小によって生態系への大きな影響は避けられると予測している。
市川市長は「自然環境の調和のとれた形での保全という点から、県としてはぎりぎりの選択だったと思う」と。
日本自然保護協会研究担当部長開発法子氏は「縮小すればそれで埋め立てていいということにはならない。100ha埋め立てるのだから環境への影響は大きい。これは藤前干潟の約2倍に相当するものでこれを埋め立てるということは環境への影響は大きい」と。
千葉県はこの縮小案を学識経験者や実際の関係者で作る懇談会で図った上で最終的な計画をまとめる。
縮小案では埋立地のとなりに「人工的な干潟」を作ることになっているが、環境庁長官は「人口干潟」は生態系に大きな影響を与えるとして慎重な対応を求めている。

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